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習慣に飼いならされたら、貧乏農場へ。 [旅「ヨーロッパ」]

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マリと同じ空気を吸いながら、ゆっくり時は流れていた。白く濁った部屋の中で、時間の感覚はとっくに麻痺している。けだるさの中で研ぎすまされた神経が、針となって壁の一点を刺し続けた。壁のシミはすぐに顔になった。感覚は細く鋭く暴走している。アムステルダムの安宿スリースター。階段で昇った3階の部屋には4つベッドがあり、窓から水路が見えた。少し前に始めた有名なカードゲームは昼も夜も無く一日中続いた。誰もあがらない永遠の遊戯。案外人生もアガリの無いゲームなのかもしれない。自分のターンで、手持ちのカードを選んで切る。受験、就職、結婚。みんなが止まるマスは赤色ゴシックでストップと書いてあった。前にも誰かが止まったマスだと思ったら、急に気持ちが悪くなった。トイレから戻ると、ゲームは終わっていた。ゴールがハッピーエンドとは限らないけど。途中で止めるなんてあんまりだ。気がつくと、部屋の隅に麦わら帽子が落ちていた。




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